この記事でわかることは、フランス家庭料理のひとつ「カスレ」の時短レシピ!
「カスレ」という料理をご存知でしょうか。お肉と豆を煮込みオーブンで仕上げる、フランス家庭料理のひとつです。お肉のうまみと豆のホクホクとした食感は、滋味深く美味しさ満点。今回は、このカスレをおうちで簡単に作れるようアレンジしたレシピを紹介します。カスレとはどのような食べ物かというところにも触れますので、ぜひお読みください!
フランス家庭に伝わるカスレとはどんな料理?
カスレは、フランス南西部に伝わる料理です。カソールと呼ばれる深型の鍋で、アヒルや鴨といった野鳥のお肉や塩漬けの豚肉、白インゲン豆をコトコトと煮込んで作ります。仕上げには、オーブンで加熱してアツアツに。食卓にワインやバゲットも並べて一緒に食べれば、それだけでごちそう感の出る一品です。
カスレの面白いところは、伝播した地域それぞれにレシピが異なること。フランス南西部の様々な街それぞれの特色があり、材料も少しずつ違います。特に、カルカソンヌ、カステルノーダリ、フォアグラの産地として有名なトゥールーズのカスレは有名。住民たちは自分たちのカスレに誇りを持っていて、3つの街では「本当のカスレはどれか」という論争もしばしば起こるほどだと言います。
カスレ発祥の歴史と起源
一体いつごろカスレという料理ができたのか、実は詳しくは分かっていません。しかし、歴史家などの間では、カスレに欠かすことのできない白インゲン豆はいつ普及したのか?というところに焦点を当てて主張がなされています。
「15世紀ごろの海外貿易で他国から持ち込まれたのではないか」。「いや、それよりもっと前から白インゲン豆はフランスの土地に自生していたのではないか」。など色々な説がありますが、いずれにしてもはるか昔に起源を持つ料理であることは明白です。
カスレを食べる文化がさかんなカステルノーダリには、ある伝承が残されています。1337年~1453年までフランスとイギリスの間で続いた百年戦争のとき、カスレの原型とも言うべき白インゲン豆の料理が兵士たちの間で食されたというものです。百年戦争が起きた時期は14世紀。この伝承が事実であれば、カスレは14世紀ごろに誕生した料理と考えることができるでしょう。
本格フランス料理をサッと手軽に!カスレの簡単レシピ
深い歴史を持つフランス伝統の料理カスレ。本格的なものを作ると材料の調達など大変なところも多いですが、今回は簡単に時間短縮をして作りましょう。用意するものは以下の通りです。
【カスレ(2人分・30~45分】
- 鶏胸肉 200g
- 鶏モモ肉半分 150g前後
- 豚肩ロース(ブロックか厚切りのもの)120g
- ウィンナーソーセージ(ポーク)2本
- ニンニク チューブ小さじ1
- たまねぎ 1/2(小さなものなら1個丸ごと)
- 人参 1/2
- ホールトマト缶半分 100g
- 白インゲン豆水煮 100g
- 白ワイン 1/4カップ
- チキンコンソメ 顆粒小さじ1
- ハーブミックス 適量(小さじ1/4~1/3程度お好みで)
- 塩 適量(小さじ1/2程度から味をみて少しずつ増やしてください)
- オリーブオイル 適量
- 水70cc
- 粉チーズ お好みで適量
【下準備】
鶏モモ肉と豚肩ロースは一口大に切り、塩(分量外)をもみこんでおきます。白インゲン豆の水煮は缶やパッケージから出し、水を切っておいてください。たまねぎは荒みじんに、人参は小さめの乱切りにします。人参は耐熱容器に入れ、2~3分加熱しておいてください。オーブンを200度に余熱します。
【作り方】
1.オーブンに入れられる鍋にオリーブオイルを敷き、ニンニク、たまねぎを入れて炒めます。たまねぎが軽く透き通ってきたら人参を加え、軽く炒め合わせてください。
2.油が全体に行き渡ったら白ワイン、水、ホールトマト缶、ウィンナーソーセージ以外のお肉を加えます。チキンコンソメ、ハーブミックスもこのとき加えてください。
3.強めの中火で10~15分ほど煮こみ、白インゲン豆、ウィンナーソーセージ、ミックスハーブ、塩を加えて味を整えます。
4.余熱したオーブンで、様子を見ながら10分ほど表面がこんがりとするまで焼いたらできあがりです!アツアツのところに、お好みで粉チーズを振りかけて召し上がれ。